知ればおいしいお酒が飲めるようになる
       日本酒の基礎知識
一口に日本酒といっても様々なタイプがあります。しかし残念なことに日本酒市場で
9割を占めるのが普通酒、と本醸造酒です。下記の表からもわかるように普通酒にいたっては
限界まで入れたアルコールによって薄くなった味わいを調味液混ぜてごまかしています。
本醸造でも限界ぎりぎりまでアルコール添加されたものははっきりいって美味しくありません。
少なくとも私には飲めません。私が美味しいと思った特別本醸造以上のお酒は1割程度だそうです。
お店にも日本酒は美味しくないからと、敬遠される方がいますが1の方のおいしいお酒を
飲まれた事がありますか?手間暇かけた日本酒は原価率や手間暇、製法のすばらしさを
見ても世界的にも堂々と胸をはれるものです。今、1割の人しかおいしさを知っていない
とすれば10倍の方に美味しいと言っていただける可能性があります。少なくとも国酒として
本物の日本酒を味わってみてはいかがでしょう?当店ではあらゆる種類のお酒のタイプを
試飲していますので、その片鱗にでもさわっていただければと考えます。

○本醸造酒のアルコール添加量は白米1tにつき約120P以下で、普通酒は白米1tにつき約150P程度の添加が一般的であるが、税法上は約280Pまで可能。

○増醸酒は三増酒(三倍醸造酒)とも言い醸造アルコール(白米1tあたり720P)の他、醸造用糖類、乳酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、グルタミン酸ナトリウムが添加される。単独で商品になることはなく普通酒に混ぜられる。
※アルコールはいずれも100%換算

日本酒度 酒の中の甘み成分であるグルコースが重いのでそれが少なければ比重が軽くなるということを応用して日本酒メーターを用いて測定する。酸度 酒の酸度は高いほど辛口になる。滴定で測定
アミノ酸度味の濃さに関係する滴定で測定
山廃仕込 昔まだ精米技術が良くなかったころ、櫂をいれて自然に酒母たてに乳酸があがってくるのを助けた。これを山卸といった。現在はこの櫂入れの作業がなくなり“山卸廃止もと”で山廃仕込みという。
特徴としては山廃のお酒は酸が高く味わいのあるお酒となり、特に燗でふくらむ。
生元仕込み 速醸酵母による酒母つくりと蔵付きの酵母による自然仕込みがある。
山廃仕込みもこの仕込みのひとつ。速醸仕込みは純粋の協会酵母を用いることもあり、非常に酒質のきれいなお酒が出来る。
火入れ お酒は仕込んで上槽だけでは酵母が生きて残っています。これを無濾過で出したのが無濾過生原酒、搾ったすぐに一度火入れをしたものが生詰、出荷直前にもう一度火入れをしたものが通常の火入れもの、生のまま貯蔵しておいて出荷前に火入れをしたものが生貯蔵酒となります。 古酒 最近、脚光を浴びている長期熟成酒です。なんと言っても、長い年月の中でゆっくりと熟成された丸い味わいが魅力です。古酒にも冷蔵庫貯蔵、常温貯蔵、低温貯蔵の3種類があり、常温タイプですと、
まるでブランデーのような味わいとなります。
酒造好適米 芯白大粒をもって良となす。と言われるお酒のお米。これは、でんぷん質
のみが中心部にあり心外の蛋白をのぞきやすいことにあります。有名な山田錦などは芯拍が大きくてしかも麹がはぜ込みやすい性質があります。

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