2002年最初のちょー小さなワイン会 ノート

●2/24 小さなワイン試飲会を行いました。
昨年の10月からストップしていましたちょー小さなワインの会の
2002年度一番最初のものをやっと行うことが出来ました。
暮れはなにかと用事が多く、年明けは酒蔵が年中で一番活気
づくときで、蔵見学や利き酒などがあり、今になってしまいました。
いつもは、多少テキストを用意してお勉強をするのですが、今回は
参加者の中で、しょっちゅうワイン好きでフランスに行かれている
ご夫妻がいらっしゃいましたので、その方のお話を中心に行いました。
ご主人はフランス語・英語OKの方で、奥様はぶらり海外旅行などを
こなす方です。この方たちの出会いもフランスだというから驚くばかり
です。

さて、本日のワインは既にブレーク中のヴァンサンダンセール。
ご存知のない方が殆どと思われますが、上記の友人がくれたというフランスの
雑誌に新しいブルゴーニュの造り手として4つ★で掲載されておりました。
コピーをアップの予定です。
近々専門誌に掲載されるであろうコメントは、
タイトル
手探りの作業が続く中、若きヴィニュロンは着実に飲み手を魅了するワインを造
り始めた。

コルクを抜けば常に新しい発見がある。キャリアをものともしない工夫と改善。将来
、彼のワインは更に成長し貴重になるだろう。
ここはシャサーニュ・モンラッシェ村にキュブリーを構える出来たてほやほや
のドメーヌだ。当主のヴァンサン・ダンセール氏は、ムルソーの生産者だった
叔父からムルソーの畑をいくばくかとシャサーニュ・モンラッシェを相続し、
このドメーヌを始めた。
 彼が初めてのワインを造ったのは1996年。その年のワインのコルクをおそる
おそる抜いて私に飲ませてくれたのだが、彼がおっかなびっくりする理由はわか
るような気がする。というのも、初めてのワインがどのような形で熟成していく
か、皆目見当がつかないからだ。ダンセール氏は、毎回コルクを抜く度に色々な
発見があると言う。例えば1996年のワインは出だしからものすごく酸がしっかり
していて、それがどういう形で落ち着いてくるか見当がつかなかった。2年後やっ
と少し丸くなってきたことを確かめ安心していたが、思ったよりも果実味が膨らん
でいなかったりと、コルクを抜いてみるまで分からないことがワインにはたくさん
ある。1998年は冬を越えたぶどうが芽吹くまで寒さが続いたため、伸びようとし
ていた芽が枯れてしまう「ジュレ・ド・ブランタン」の被害にあい、収穫量は1ha
あたり34ヘクリットルしかなかった。植物とはおもしろいものでジュレの被害に
あった場合、枯れてしまったすぐ隣の予備の芽が伸びてくるように出来ている。
しかし、その2番手を元気良く伸ばすために、エルジョナージュという余分な芽
を摘んでしまう作業を十分に施しても、伸びてきた芽は成長率も実をつける力も
弱く、かろうじて収穫出来ても1の芽よりずっと収穫量も少なくなってしまう。
ワイン造りを始めて3年目にして初めて頭を抱えるような事態に直面したダンセ
ール氏だが、出来上がったワインを飲んでびっくりしたという。収穫量の低さ
をまるで感じさせない凝縮と果実味を持っており、素晴らしい出来映えなのだ。
かくして彼はこのときに出来たワインに近い物を毎年造っていくことを目標に
した。そして畑の運営もなるべく収穫量を低くする方向にシフトし、まだ若木の
ブドウも古いヴィエヴィーニュもていねいに育てている。それでも毎年思うよう
にいかなかったり、出来たワインに納得がいかないものもある。2000年の
いくつかのキュベも納得がいかないと、ネゴシアンに売ってしまった。自分の
ドメーヌのラベルを貼って出すからには自信のないものは詰められないからだ。
まだキャリアは4年余り、20代後半の若い生産者だが、すでに多くのレストラン
のソムリエやワインジャーナリストから注目され高い評価を得ている。そのことが、
ドメーヌのワインが将来ますます成長し、貴重な物なっていくことを示唆している
と思う。

**
ファックスで転送して頂きましたので、挿し絵が真っ暗でわかりにくいのですが、
写真のコメントは、
1*
本当にこれだけしかない自家畑ストック。これではワインの熟成度?をチェック
をしている間にストックが終わってしまう。
2*
シャサーニュ・モンラッシェの畑
3*
たまたま、アルザスからきていたルネ・フライト氏と一緒に試飲している。
4*
カーヴの入り口に大切に守られたツバメの巣。
動物好きに悪い生産者はいないという私の考えもまんざらではないようだ。
5*
少しの樽とヴィアージュ用のじょうろ。
1998年は収穫量が少なかったために、ここに見えている樽ともう1樽しかない。

という生産者のものです。
開けましたのは、
LA ROMANEE-PREMIER CRU CHASSAGNE-MONTRACHET 1999

MEURSAULT-PERRIERES 1er 1999

Les Pezrolles-PremierCru POMMARD 2000

この試飲が終わった後、ローヌのザフィラントの新着のクロとトロワセパージュ
そして、チリワインのインポーターから頂いたコノスル社のシャルドネ・リザーブ
とヴァラエタルのソーヴィニョンブランを頂きました。
試飲の感想
もう、この秋まで入荷がないというヴァンサンダンセールを飲みたくて
開けてしまいました。とても開くのに時間のかかるワインなので、開始
予定の12時より約2時間前に全て抜栓し、赤は常温のまま、白は約30分
ばかり冷蔵庫にて冷やす。皆がぼちぼち集まりだしたものの、いろんな
準備で1時よりいよいよ始まり。今回初めて会われる方が多かったので
簡単に自己紹介をし、まずはシャサーニュ・モンラッシェから。
LA ROMANEE-PREMIER CRU CHASSAGNE-MONTRACHET 1999
香 抜栓直後かパイナップル系の柑橘類を思い出す華やかな香りが
あり、試飲のときにはより一層華やいでいた。
味 香りに負けないくらい素直な味は感じる物の、やや硬くしばらく
おいてみることになりました。しばらくすると、最初のフレッシュな
アタックそのままにうんと全体のバランスが良くなってきました。
色 典型的な黄金色でくすみもないとてもきれいなものでした。

次にムルソー・ペリエール。10月に飲んだこちらのムルソーとの差は?
MEURSAULT-PERRIERES 1er 1999

香 モンラッシェの華やかな香りに比べて落ち着いたバターと厚みを
感じさせる香り

味 シャサーニュ・モンラッシェとは対照的飲んでからがねっとりと
口中にあふれる感じの味わい。最初から厚みを感じて美味しいけれど
やはり時間の経過とともにさらに立体感を増していきました。

色 モンラッシェよりも薄くやや緑がかった印象

Les Pezrolles-PremierCru POMMARD 2000

香 抜栓直後は硬くて殆ど香りがたっていませんでした。抜栓3時間後に
グラスに注いだときは、かなりシャープで豊かなピノノアールの香りを
出していましたが、やはりそこは2000のヴィンテージでまだまだ若い
ということもあり、まだ本領とまでは思えませんでした。

色 これぞ、ピノ、といわんばかりの素晴らしい色合い。鮮血の色(^_^;)、と
いうか、ほんとにフレッシュな色でした。

味 ぶどうの自然な風合いをあますところなく伝えてくれますが、アフターに
苦みを感じ、まだまだ飲み頃でないことがわかります。それでも、全体的に
恐ろしいほどに自然な味わいをさせてくれたヴァンサンダンセールのワインには
この日の満足度も高く、またこれからの楽しみとなるワインです。もし、今
在庫があれば、買って損はない、そんな風に思えるドメーヌです。

この試飲が終わった後、ローヌのザフィラント2種類
新着のクロ
シラー100%で重いイメージを想像していたが、高級感のある飲み口でした。
香り ちょっと甘酸っぱいシラーの香り
色 さっきまでブルゴーニュピノだったので、とても濃い。黒色と思えるほど。
味 酸もタンニンもおだやかで果実味が濃い。特に濃い油(羊など)と合うと
思える

トロワセパージュ
グルナッシュ・シラー・ムールヴェードルの3種類の混醸タイプのワインです。
香り セパージュを混ぜるほどタッチが柔らかくなるという定説どおり、
このワインのアタックはほんとにやさしい。香りも特定の品種が顔を
出すのではなくて、全体的にでている。
色 このワインも非常に濃い色調です。
味 クロ以上にやさしいタッチの飲み口です。

コノスル社のシャルドネ・リザーブ
香り シャルドネの典型的な香り
色 ややくすみを感じさせる黄金色
味 この価格にしては結構緻密な味わい。価格が違うので先のヴァンサン
ダンセールとくらべるべくもないけれど、やや大味な感じ。
でも、これ通常のワインの価格帯よりははるかにパフォーマンスが
高くて、お買い得です。

コノスル社 ヴァラエタルソーヴィニョンブラン
とても軽い白の辛口ワインです。爽やかに飲んでください。
香り ソーヴィニョンというよりは うすいパイナップルの香り
色 ごくかるい黄色
味 ライトな辛口タイプ。

価格
LA ROMANEE-PREMIER CRU CHASSAGNE-MONTRACHET 1999
市場価格8,800円を8,300円
MEURSAULT-PERRIERES 1er 1999
市場価格9,000円を8,500円
Les Pezrolles-PremierCru POMMARD 2000
市場価格8,300円を8,000円
クロ
3,000円
トロワセパージュ
2,700円
コノスル社のシャルドネ・リザーブ
1,250円
コノスル社 ヴァラエタルソーヴィニョンブラン
850円



フランスで出会ったという前世はワインの素敵な飯田ご夫妻 ワインでリラックスするのが大好き、ROSEさん(写真右)

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この笑顔が本日のワインの満足度を示しています。皆でパチッ
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